先日、都内にある美術館にて開催されている『山下清展』にて芸術鑑賞をしてきた。
そこで学んだことは、「自分の好きなことを突き詰めたからこそ、才能がどんどん開花していった」ということだ。
こちらの芸術家は、絵の学校に通ったこともなければ、どこかの芸術コミュニティーに属していたわけでもなく、自分が行きたい時に行きたい場所へ行き、その場の空気を存分に味わい作品を作り出していた方だ。
旅先で絵を描くのではなく、帰宅してから情景を思い出しては、明確に描写する記憶力をお持ちだったそうだ。
生み出す作品の中でも『貼絵』は特に見事で、細部まで丁寧に作り上げ、遠目から拝見した時の感動はもちろんのこと、作品の近くに行けば行くほど、「なんて繊細なのだろう」と思う作品ばかりだった。
このような天才的な才能を持つ彼でも、葛藤があったようだ。
展示作品の合間に飾られていた彼の直筆の一部から当時の様子が伺え、心打たれた。
「病気と思われてもかまわない(貼絵など、細かい作品を生み出すことについて)」
当時の芸術作品の中で貼絵はまだ珍しく、見慣れないので色々と言われたのだろう。
それでも、自分が興味関心のあることを堂々と行い、自分が好きなことを誰に何を言われようと貫き、自分が心ワクワク踊ることを優先して生き、自分を表現し続けたからこそ、時代を超え現代でも多くの人を魅了しているのだ。
私は作品を拝見しながらも、美術館に訪れている客層と人数にも驚き感動した。
平日の午後に伺ったのだが、入り口も館内も人がいっぱい。
展示会は6月から開催されていたのだが、9月でも絶えず多くの方が来館している様子だった。
老若男女、これほどの人たちを魅了する山下清さんの作品。
作品に魂の声を感じるのは、彼が「自分の好き」や「ワクワク」を貫いてきたからこそ、それが波動として伝わってくるからなのだろう。
もし、彼がどこかのタイミングで、周りの否定的な意見に合わせて自分の好きなことを躊躇していたら、これほどまでに数多くの作品を世に送り出せなかったのではないだろうか。
山下清さんの信念の傑作から感銘を受けただけでなく、今の時代を生きる上で学べる視点がたくさんあると感じた。
今回の芸術鑑賞で得た私のインスピレーションが、この投稿をご覧になっている方にとっても、何か意味のある時間となりますように🍀