傾聴力には不思議な力がある。
傾聴力を身につければ、仕事や家庭などのあらゆる人間関係が良くなり、結婚したい人であればすぐにでもできる。
そのくらい、人の話を「聴く」ことは様々な場面で大切なのだ。
「聴く」には、耳と目と心という漢字か入っている。
つまり、「聞く」よりもより親身になって相手に寄り添い、話を心からきくということだ。
傾聴に難しい技術はいらない。
相手が話している時には、「うんうん」「そうなんだね」と頷いて共感する。
相手が驚けば一緒に驚き、喜べば喜び、悲しめば悲しむ。相手の感情に寄り添う。相手の話す内容を自分が体験していなくても、感情に寄り添うことはできる。
簡単なことのようだが、多くの人は傾聴ができずにすぐアドバイスをしてしまう。
それで終わらず、自分のことをどんどん話し出してしまい、相手が話していたことよりも自分の話で盛り上がってしまうのだ。
例えばこのような場面だ。
Aさんという人がいたとする。
彼女が昨晩彼氏とたこ焼きをして、美味しかったことや楽しかったことをBさんに伝えようとしている。
Aさん「昨日彼氏とたこ焼きを作ったんです!」
Bさん「夕飯にたこ焼き!?あり得ない!」
Aさん「そうですか?いろんな具材を入れて美味しかったですよ!彼氏と一緒に料理するのが好きなんです。Bさんはたこ焼きはお好きですか?」
Bさん「あまり好きじゃないかな。子供が好きだから時々作るよ。●●(高級家電の名前)は使いやすいよね〜」
Aさん「●●でたこ焼きを作るんですね!良いですね!」
Bさん「うん、うちには他にも●●と●●(高級家電)があって〜!使いやすいよ!」
・・・
お分かりだろうか?
これは「聞いて」いるだけで「聴いて」いない会話だ。
このまま会話を続けても、Aさんは自分の話を聴いてもらえなかったことでフラストレーションが溜まる。
モヤモヤした気持ちになり、なぜか話す前より気分が落ちてしまうのだ。
Bさんは悪気がなくても、相手の話を泥棒し自分の話したいことを話してしまっている。
これでは、AさんはBさんにプライベートなことは話さなくなるだけでなく、あまり信用しなくなるだろう。
思い遣りがあればここまでの会話にはならないだろうが、よく普段の会話を振り返ってみてほしい。
思いの外このような会話をしている人は多いし、あなたもその一人かもしれない。
上記の会話がこのようだったらどうだろう。
Aさん「昨日彼氏とたこ焼きを作ったんです!」
Cさん「彼氏さんとたこ焼きか!いいね!!」
Aさん「はい!いろんな具材を入れて美味しかったですよ」
Cさん「へぇ〜そうなんだね!何を入れたの?」
Aさん「○○と○○です。お買い得だったんです」
Cさん「○○か〜いいね!美味しそう!お買い得だと嬉しくなるよね。彼氏さんとはよく料理をするの?」
・・・
Cさんには傾聴力がある。
この後も話がどんどん盛り上がるだろうし、AさんはCさんに話を聴いてもらえたことで嬉しくなるだけでなく、親近感が湧くのだ。
そして、昨晩の思い出がより素敵な記憶として残る。
このようなたわいもない会話は、日常の至る所で行われている。
しかし、傾聴力がないあまり、自分のことばかり話しすぎて相手の話を聴けていなかったり、はたまた傾聴してもらえなかった側は、それがきっかけで自分のことが話せなくなってしまう場合もある。
自分のことを話すことでまた話を泥棒されたり、否定されることを恐れてしまうのだ。
すべての人が傾聴力を身につけたら、精神科医やカウンセラーはいらなくなるだろう。
自分の話を親身になって聴いてくれる人は、それだけ必要とされているのだ。
傾聴力には人を幸せにする力がある。
その力を身につけることは、あなた自身の幸せにも繋がっているのだ🍀