生き急ぎすぎなくていい。
あなたには、あなたのペースがある。
あなた本来の良さや魅力、才能は、然るべきタイミングと場所で必要とされていくもの。
生き急ぐことを意識して一時的にうまく事が進んでも、それは環境がたまたま良かっただけで、本来のあなたが発揮されるには幾らかの時間がかかるものなのだ。
筆者は最近それを、炊飯器を使いながら改めて感じた。
お米をどのコースで炊こうか迷っていた時、色々あるコースの中から目に留まった3コースがある。
本釜コースだと45分。
早炊コースだと30分。
甘味炊きコースだと70分。
どのコースも美味しいのだが、仕上がりと味が異なるのだ。
本釜コースは、炊飯器に備わる釜の威力が発揮され、お米が立っているかのように仕上がる。
早炊きコースは名前の通り、時短に最適だ。
甘味炊きコースは、時間がかかるものの、お米一粒一粒が艶々に輝き、凛とした仕上がりになる。味も格別なのだ。
このように、同じお米を使っていても、どの機能を使うかで結果が異なってくる。
それは、人生も一緒。
炊飯器に備わる機能(宇宙の崇高な流れ)は、完璧だ。
どのようなお米(一人ひとりの魂)がきても、しっかりと炊き上げてくれる。
ただ、生き急いだり、結果に執着して利を早まると(早炊きコース)、なんとか仕上がるものの、どこかやや劣ってくるのだ。
その瞬間は美味しく感じても(一時的な結果が出ても)、冷めた時の食感が変わったり、冷凍から解凍した時の味も変わる。
翌日まで保温で持ち越すと、お米がやや硬くなってくるのだ。
これは、お米本来の良さを引き立てることなく、力づくで結果を得たから。
だからその分、反動も大きくなるもの。
お米に限らず、仕事でも人間関係でも、恋愛でも結婚でも、健康でも美容でも、なんでも同じではないだろうか。
本釜コースや甘味炊きコースだと、時間はかかるものの、仕上がりはもちろん翌日も変わらず美味しい。
冷めた後も、お米の形が綺麗で艶がある。
炊けた後に、枝豆やワカメなど他の具材と混ぜ合わせても、調和しながらお米の良さが輝いているのだ。
誰しも、結果を急ぎたくなる。
何かの褒美を早く獲得したくなるのは、普通だ。
けれど、炊飯器のように、自分に備わる本来の良さや魅力や才能を本気で開花させるには、多少なりとも時間がかかる。
自分に生まれながらにして備わる良さを、遠慮することなく我慢することなく、偽ることなく素直に表現するのにも、今までの固定観念や執着、しがらみを一つずつ時間をかけて取り除いていく必要がある。
何か知識や知恵、技術を学んだならば、自分の中で理解、熟考、鍛錬して血肉とし、完全に自分のものとなってからでないと、真に世の至高善のためにならない。
自分を通して、宇宙が創造した唯一無二の自分だからこそできる表現として、世の中に表出していくからこそ、届くべきところへ届くべきタイミングで届き、最高の味を提供できる。
べちゃべちゃのお米よりも、ふっくら甘くて美味しいお米の方がいい。
一時的には美味しくても、後に硬くて味が劣るより、多少時間がかかっても、宇宙の崇高な流れに身を任せて、宇宙の時間軸の中で調理された方が、生まれながらにして備わる魅力や才能が存分に発揮された本当の自分が表出する。
それは、がむしゃらに何かをしたり、力づくで何かをするのとは違う。
自分を押し殺して、別の自分ではない何かの形にはまるのでもない。
行動が必要な時には、エゴを超越して自然に然るべき行動をし始める。
自然に、炊飯器の力によって、自分本来の旨みが引き立てられて炊き上がり、炊き上がった後も美味しさが持続するのだ。
時には早炊きコースもいい。
一時的なかりそめを味わうことも、人生の醍醐味。
けれど宇宙は、あなた本来の良さや魅力や才能があることや、あなたが何を欲しているのかを、あなた以上にご存知で、最高にうまく炊き上がるコースを用意していてくれているのだ。
あなたが生まれた時から、いつでも、どこにいても、何をしていても。
あなたは早炊きコースばかり見ているかもしれないが、ずっとあなたの側に、既に最高のボタンが存在していて、あなたに押してもらうのを待っている。
他の誰かと比べてどうかよりも、あなたが本来のあなたになることを決めれば、あなたが愛され必要とされ活躍する、光り輝く環境や姿へと導かれていく。
あなたが得るべき本来の豊かさと、真に共鳴していくのだ。
宇宙はいつでも、あなたに本来の道(タオ)を歩んでもらうことを、待っているのだから🍀