誰にでも、恥ずかしい過去や辛かったこと、悲しかったこと、悔しくて涙を流した思い出がある。
感情的になってしまったことや、心配しすぎて空回りしてしまったこと、周りに合わせて見栄を張ってしまったこともあるだろう。
一つ一つを覚えていなくても、これらの自我によって徐々に築き上げられた固定観念は、時にあなたが生まれ持つ純粋な感情や雰囲気、想い、考えを抑え込んでしまうのだ。
目の前の選択を、本心ではなく打算や駆け引きで選んでしまったり。
本当はもっと笑って楽しみたいのに、相手に好かれたくて全く違う自分を演じてしまったり。
将来が心配になり過ぎて焦ってしまったり。
過去のトラウマが蘇り、よからぬことを考えてしまったりする。
いろんな自分がいていい。
人生経験によって得た視点も、価値ある大切なもの。
けれど、幼子のような無邪気さや好奇心、素直さや優しさは、いつまでもあなたの中にある。
長年の人生経験で、うまく出せなくなっているだけなのだ。
大人になるにつれて、喜んだり楽しんでばかりではいられないこともあるかもしれない。
時には何かを手放さなくてはならなかったり、感情を抑える場面が必要な時もあるだろう。
それでも、生まれ持った純粋な魂はいつでもあなたの中にいて、本当にあるべきあなたらしさを出させようと奮闘している。
大人になっても持っている子供心と、人生経験によって得た気づきや学び。
両方が混ざり合いうまく調和した時、強い意志の根が自分の中に張り巡らされ、大きな信念という大木(人格)になっていく。
陽の面も陰の面もあっていい。
得意な部分も苦手な部分も、あなただけが持つ最高級の魅力だ。
だからこそ、本当の自分を取り繕わず、もっと純粋に生きていい。
もっと笑い、幸せを感じ、もっと心の赴くままに楽しんでいい。
あなたの魂は、あなたの身体を通して今世を楽しませようとしてくれている。
あなたをもっともっと、幸せにしようとしてくれている。
その声に、耳を澄ませてみればいい。
理論的な思考が頭を過っても、耳を澄ませばきっと聴こえてくる。
本当はどうしたいのか。
どうありたいのか。
自我と魂は、表裏一体だ。
どちらもなくてはならいものだからこそ、頑なになり過ぎず、自分の想いに素直になってみればいい。
そんな大切な気づきを、映画「インサイド・ヘッド2」は教えてくれた。