怒りの感情は、生きとし生けるものに共通して起こる自然現象だ。

犬は怒れば牙を剥くし、蜂も怒れば針を出してくる。

 

では、人間も他の生き物と同じように行動していいのかというと、そうではない。

人間には、動物的本能を司る大脳辺縁系だけではなく、理性と本能のバランスをとり、人間を人間たらしめている大脳新皮質があるからだ。

自分の感情とうまく向き合いコントロールできる力や、思い遣りや気遣いといった利他の心が人間には備わっている。

それを使わないならば、人間である必要がない。

 

しかし、怒りを抑え込んだり、隠したり、我慢する必要はないのだ。

 

では、どうすればいいのか。

今回は怒りにうまく対処し、あなたの運勢を飛躍させる3つの方法をお伝えしたい。

 

 

① 重荷を捧げる

怒りを素直に感じた後、苛立っている自分を俯瞰し、その重荷を捧げるのだ。

自分を創造した高次元の存在に。

 

「この馬鹿馬鹿しい現象を、あなたに捧げます。然るべき助けを送ってください。私を本来の神聖な場所へと導いてください」

と、あなたが感じた怒りをそのまま捧げ、良い悪いもなく神聖な中庸の波動領域に自分が戻れるように祈るのだ。

 

目を閉じて、あらゆる感情の渦が光となって頭頂を抜け出るイメージをしてもいい。

そして、自分から重荷が離れ、開放されていくのを感じよう。

 

ゆっくり時間を掛けて重荷を手放すほどに、自分では思ってもみなかった方法で怒りの根本がなくなり、事がすんなりと進むようになる。

 

 

② 内なる自分であるインナーキッドに言葉を送ってあげる

「今のはムカついたよね、あり得ないよね、大人としてどうかしてるよ!ほんと腹がたったよね!

分かる、分かるよ。でも、大丈夫だよ。あなたは尊重されるに値するからね。あの人はまだ、魂の成長が未熟なだけ。気にしなくていいんだよ」

などと、自分で“内なる自分”であるインナーキッドに言い聞かせてあげるのだ。

 

胸に手を当てて、呼吸を感じながら行うのもいい。

自分で自分の本心を傾聴し、心落ち着くまで聴き役になってあげよう。

 

真摯に本心と向き合うほど怒りが自然になくなり、どうしたいのか、どうありたいのか、今後どうすれば良いのかが明晰に見えてくるようになる。

 

 

③ 相手の背景を感知する

怒りを感じた相手にも、人生がある。

家に帰ればお父さんやお母さんとして愛され必要とされているかもしれないし、どこか行きつけのお店で気に入られている常連客かもしれない。

家にペットや植物がいて、その育て親かもしれないし、趣味の世界ではもっと違う顔を持っているかもしれない。

 

もしかしたら、幼少期に寂しい思いをして育ったことで、悲しみや空虚感を隠すための反動で攻撃的になっているだけかもしれないのだ。

 

今見えている相手の姿は、ほんの一面に過ぎない。

 

自分に好きなことがあるように、相手にも好きなことがある。

自分に苦手なことがあるように、相手にも苦手なことがある。

自分に価値ある時間が流れているように、相手にも価値ある時間が流れているのだ。

 

だから、なんでもお互いさま。

そのように考えているうちに怒りは消え去り、愛や豊かさの気持ちでいっぱいになってくるのだ。

 

今、まさに自分の魂を磨き高めるに相応しい環境にいるのだと自覚して、感謝しながら自分から愛を惜しみなく与えていけばいい。

見返りを求める必要はない。

その人から返ってこなくても、あなたが放つ愛ある豊かな波動は、必ず巡り巡って引き合うべきものを引き合わせてくれるのだから。

 

 

 

このような方法は、筆者が今までの経験から自然に思いつき実践してきたものだ。

実際にやってみると、怒りを感じても驚くほどすぐに平静な自分になっていることに気づける。

 

また、怒りの原因となった固定観念や執着、自分が無意識に抱えていた心の傷やトラウマに気づけることもある。

つまり、怒りの対象への想いだけでなく、自分を真に俯瞰できるようになることで怒りに飲み込まれなくなり、喜怒哀楽は感じても淡々と進んでいけるようになるのだ。

 

 

何があっても感謝し、有り難さを感じて重荷を捧げるほどに、内に負の感情を溜め込まなくなるので、自分の中に空洞ができる。

開かれた空間があるほど、運の流れが容易に入りやすくなり、自分がいるべき本来の場所や姿へと導かれていく。

 

怒りにしがみつくのを止めた時、自然に心地よさや豊かさ、愛を感じられる現実がやってくる。

つまり、運勢が飛躍し、目には見えない崇高な流れに乗れるようになる。

 

 

 

怒りは、執着。

「こうでなければならない」「こうであるべきだ」といった拘りや固定観念が根底にあり、自分の枠に反することが起こった時、人は怒りの感情を覚える。

その対象に意識がなければ、関心すらもたないからだ。

 

過去の悲しみや羞恥心、劣等感、虚無感を、怒りによって無意識に隠していることもあるから、起きた現象や感情を手放して、神聖な流れを感じ身を任せてみよう。

 

 

怒った顔よりも、笑顔の顔のあなたの方が素敵だ。

苛立っているあなたよりも、穏やかで愛溢れるあなたの方が魅力的だ。

 

あなたの内側から放たれる波動が、心地よければ心地よいほど、また心地よさを感じる現実がやってくる。

時に怒りを感じる場面がやってきたとしても、以前とは全く違うあなたで対応できるようになる。

 

その時には、運勢など気にする必要もないくらい、毎日のあらゆる瞬間に真の幸を体感できるようになるのだから🍀

 

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