花は、人の一生よりも短い。
けれども、様々なことを伝えてくれている。
私はいつも直観で花を買う。
それを大切に花瓶に生け、日々「出逢ってくれてありがとう」や「本当に綺麗だね」と言ったり、心で幸せを感じながらうっとりと眺めることで、自然と心が洗われている。
花には、不思議な力があると思う。
そんな元気一杯に咲く花たちも、時間が経つにつれ、鮮やかな色味が徐々に落ちてくる。
くすんでくるとも言えるし、深みが増しているとも言える。
上記の写真は、我が家に迎えた日に撮影した花だ。
今日で3週間経つのだが、大きく広がっていた花弁は後ろに垂れ下がり、大きな頭を支えきれなくなるように茎が曲がってくるものもあれば、開いていた花びらが萎んでくるもの、花弁の一部がくるんとねじ曲がったように細くなっていくものもある。
けれどその花自体は、出逢った時も今も、ずっと美しい。
尊い一生をその者らしく、それぞれのペースで全うし終える段階にいて、今を自分らしく生きていることが伝わってくる。
買ったばかりの瑞々しい時だけが美しいのではない。
日毎に色味を変えていく花弁、花芯、茎、全体の雰囲気がどうなろうとも、愛を持って接することには変わりない。
唯一無二の価値は、何も変わらないからだ。
それは、人に対しても同じことではないだろうか。
花だから、ものだから。
年上だから、年下だから。
どこどこの生まれで、ああでこうでと、あらゆる指針で接し方を変えているのは心。
エゴが、見え方を変えているだけなんだ。
花は、純粋に、今を生きているよ。
どんな相手に対しても美しく咲き、自らのお役目を果たすこと。
花は、たくさんの大切なことを伝えてくれている🍀