宇宙の原理を神格化した「三神一体」という考え方がある。
創造の神「ブラフマー」
維持の神「ヴィシュヌ」
破壊の神「シヴァ」
三つの神格を軸として発展してきたヒンドゥー教。
この三神一体の考えは、国を越え時代を超えても現代に通ずる真理がある。
創り出し、維持し、更に進化向上するために破壊する。
そしてまた、創り上げてゆく。
破壊は、変化変革に欠かせないもの。
次の創造になくてはならないものだ。
創造し、維持していくことも美しい。
良きものを後世に残す。今後も続けていきたいものを、継続していくのもいいこと。
常に進化向上、変化変革をしていく生命の美と宇宙の営みが、三神一体にはある。
はるか昔から、創造、維持、破壊を繰り返しながら世界は発展してきた。
それは、一人一人の個人も同じこと。
魂の成長に、創造、維持、破壊は欠かせない。
自分の内なる声を聴き、思考を形にしていく。創り上げたものを維持する。
そして、自分の成長とともに不要なものを手放し、積み上げたものがあっても時にはそれを壊し、超えてゆく力が必要なのだ。
過去の経験や環境から出来上がった固定観念や執着、コンフォートゾーンは、維持だ。
現状維持は安心し、居心地が良いだろう。
維持したいものは、そのまま維持すればいい。
けれど、心のどこかで変化を求めていたり、違う環境にいる自分を望んでいるのであれば、現状を超えていかなければならない。
その過程で、破壊はなくてはならないもの。
何も大喧嘩をしたり、激しくすることだけが破壊ではない。
今までの自分を変革していくこと、今までの環境を変える勇気を持つことも、破壊の一つ。
信念に基づく過去の自分との別れがあるからこそ、空いたスペースに新しいものが創造されるのだ。
自分がいたゾーンを破り、内なる声のままに創造する。
始めはうまく形にならないことがあっても、あなたに創造の意志があれば、着実にあなたの望みは形を成してゆく。
そして、次のステージでの維持。維持の後は、更に魂を磨くべく自分を研鑽する破壊を繰り返す。
創造、維持、破壊に神の名をつけ認識されているのは、人がその過程を大切だと分かっているからだ。
自分の身体を使い、今世この物質世界で創造、維持、破壊をしながら、世界全体、宇宙全体で豊かになっていくこと、そして自分自身の幸せを体現していくことに意味があることを教えてくれている。
一人一人に価値がある。
一人一人に神の力が宿っている。
それを、認識するかどうか。
自分だからこそできることを、この世で生かしていくかどうかだ。
三神一体。
三つの神が一つとなり、相乗効果を発揮する。
あなたがこの力を意識すれば、創造、維持、破壊の神は、あなたの望む幸せや成功を叶えるために、喜んで力になってくれることだろう🍀