あなたは、相手の話を聴けているだろうか。
それとも、聞いているだろうか。
どちらも「きく」だが、相手に伝わる印象は全く異なる。
「聴く」がもたらす傾聴は、何も難しいことはない。
相手の意見に同意するしないに関わらず、相手の心に寄り添い、相手の抱いている感情に共感してあげるだけでいいのだ。
先日、とあるテレビを拝見していて、改めて傾聴の大切さを実感した。
ふと気を緩めると、人は全く聴くことができなくなってしまうのだ。
ただその場を楽しむ分には「聞く」でも良いのだろうが、相手にどのようなことが好きかを聴いている最中は、自分がどう感じたにせよ、相手の感情に共感してあげると相手は心から満足することができる。
そのテレビでは、このような会話がなされていた。
A「Bさんは、旦那さんと何をするの?」
B「映画を観ることが好きなので、一緒に映画を観ます」
A「一緒に映画ね。あれ、途中でお手洗い行きたくなった時とか、一時停止するの嫌だよね。そこ良いところだったのに!ってなるから、映画は人と見るもんじゃない」
私は、その言葉を聞いた後のBさんの顔から、微笑みが一瞬消えているところを見逃さなかった。
Bさんは、何をするかを聞かれて、自分のワクワクすることや心躍る素敵な体験をシェアしたかったのだ。
しかし、同意されることも共感されることもなく、Aさんの意見を聞かされてしまったことで、自分の意見を否定されたと思ってしまったのだろう。
Aさんに悪気はない。Aさんには、Aさんなりの意見があっていい。
しかし、「何が好きなの?」と問いかけたのであれば、その時間帯は相手の想いに寄り添ってあげることが大切なのだ。
Bさんはその一瞬以外、終始笑顔を絶やしていなかったのは流石だと感じたが、このような会話は一般的にもよく耳にするのではないだろうか。
会話をしているようで、一方通行。
これでは、どちらかに蟠りができてしまう。
人によっては受け流せず、ずっと引きずってしまう人もいることだろう。
人の人生にも影響してしまうくらい、人の話を聴くことは大切なのだ。
先程の会話が、このようだったらどうだろう。
A「Bさんは、旦那さんと何をするの?」
B「映画を観ることが好きなので、一緒に映画を観ます」
A
「一緒に映画、いいね!一緒に同じ作品を楽しめるのはワクワクするよね!」
「映画を観るんだ!どんな分野の映画を観るの?」
「映画いいね!自宅で旦那さんとゆったり時間を過ごせるのは幸せだよね」
などと、自分が何を思い感じていようと、一旦相手の感情に寄り添ってあげると、相手の心は満たされるのだ。
自分が何か言いたい時は、その後に付け加えると、相手は会話をキャッチしてもらえて満たされているので、すんなりとあなたの話も聴いてもらえる。
傾聴をすることは、お互いにとってその場に幸福をもたらす潤滑油なのだ。
あなたも、自分の話を熱心に聴いてもらえたり、共感してもらえたら嬉しいだろう。
例え何か意見を言われても、自分を尊重してもらえていることが分かれば、すんなりと話を聴くことができる。
翻って、あなたも相手にそうしてあげると、あなたの良さは今までに増して光り輝くことだろう。
すぐにできなくても、意識するだけで見える世界が変わる。
会話の度に、「もっとこうしてあげられたな」と自分を磨く。
そうして自然に傾聴ができるようになることで、あなたはどんどん物質的にも精神的にも満たされて行く。
なぜなら、あなたの醸し出す心地よさに、人も環境も出来事も、あなたの望む物も、引き寄せられずにはいられないから。
傾聴力には、不思議な力がある。
すべての人が傾聴力を身につけたら、もっと世界は平和で穏和で幸福に満ち溢れて行くことだろう。
まずは、今目の前にいる人に最高の愛を届けてみよう。
あなたに奇跡が起こるのだから🍀